困った病気になっちゃったひとりぼっちな人のために


by ombres
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カテゴリ:再発後治療( 4 )

ザビエル・ハゲ

7時に起きたけど、何だか倦怠感があったので、8時までゴロゴロして過ごす。テラスに水やって洗濯。水をまくと、匂いでもするのか、蜂とか蝶がやたら飛んできて、タイルの上に溜まった水を飲んでる。バッタまで来た(公園の隣なので、虫の絶対数が多い)。余りに乾いているから?

そして、今後のハゲ化に備え、美容室へ髪を切りに行く。暑いから車で。

美容師さんは、親戚のようなお付き合いをしていた幼馴染のお姉さん。カット上手。何度も賞を取って、ロンドンやパリの美容室で働いていたこともある。その頃、ちゃっかり私もイギリスに留学し、ロンドンで遊び回るのに下宿させてもらったりとか、色々お世話になっている。お姉さんはその時知り合った男性と結婚したので、夫婦とも仲良し。本当のお姉さんとお兄さんのような感じ。

お姉さんの妹さんとも仲良しなのだけど、彼女も乳がん。私より後になったので、色々アドバイスした。彼女は、ご主人の転勤で地方都市に在住。昨日もkoziさんと話題になったのだが、これだけサンアントニオとかサンクトガレンとかあるのに、どうして病院によって今だにレジメンが違うのか、本当に驚く。先生の趣味で決めるのだろうか?初期なのに全摘だったし。…でも、本人が家から近い病院がいい&全部取っちゃった方がすっきりする、とのことで、強くは口出ししなかった。幸い、再発も転移もなく元気にしているから、結果オーライか。

「XXちゃん、もう半年も来ないから、中国の僻地にでも飛ばされちゃったのかと思った」とか冗談。近い物はありました。蘇州だったけど。食事不味いし。

…やっぱなあ。半年も美容院に行けなかった。髪、伸ばし放題。まとめて捻ってピンで留めてアップとかにもできて、涼しくて良かったんだけど。ヘアマネキュアも取れてる。あらまー、本当に忙しかったんだよなあと、実感する。やっぱり働きすぎだったのかしらねえ?

でもさ、働く事をストップするのは難しい。働いていれば、そのうち、どんどん責任が与えられて、それをクリアすると昇進して、また新たにもっとたくさんの仕事が降って来る。それをクリアすると…。ガン細胞のように無限の増殖状態。集団の歯車として動いているわけだから、自分1人が、そこで勝手にスローダウンする訳にはいかない。

…するけどさ、今回は。
私が、病気でも、在宅でも、ちゃんと仕事ができるという姿を見せなければ、次に病気になった人のパスがなくなってしまう。社員全員が在宅で仕事があるかと言ったら、現実的にはNOだ。でも、そこは、第一番目の人間として、きっちり選択肢の可能性を作ってあげておかないとね。ま、気分&体調が良かったらなんですケド。

お姉さんとは、よく知っている間柄で、初発の時もハゲ頭をケアしてくれたし、カツラのカットもしてくれた。だから、「まーた抗がん剤で半分ハゲ状態だから、短く」とお願いした。

お姉さんのお父さん、とても良くしてくれたおじちゃんは、肺がんからあちこち転移して亡くなっていた。もう30年近く前。ガンをまだ本人には告知しなかったので、おじちゃんは最後まで自分がガンだとは思わずに、「今度ねえ、また新しい治療するんだ。頑張らないとなあ」と言っていた。ガリガリになっちゃって、酸素のテントに入っちゃって、それでも「今度の薬は効くといいなあ」なんて言ってた。誰もそんな事、思っていなかった。皆が、もうダメだって知っていた。本人も薄々気付いていたのかもしれない。でも、一生懸命ウソを突き通して看病している回りに、「本当は判ってるよ。もう、いいよ」なんて言えなかったのかもしれない。

緩和ケアなんて当然なくって、治療は辛くて当たり前で、患者はそれを我慢するのが当たり前で、QOLなんて概念はなかった。最後まで医学を信じて、手術したり抗がん剤したり。もう助からないので、最後くらい健やかで穏やかな日々を送らせてあげよう、なんて選択もなかった。それ=諦めを意味した。家族はだから、一縷の望みに縋って、苦しめるだけの手術でも治療でも、万が一に賭けた。本人の意思と関係なく。

ガンを本人に告知するようになって、すごく変わってきている。患者も、それを取り巻く環境も。まだ色々、足りない部分はあるけれど。

で、そんな世間話をしつつ、現状も頭頂部が薄い。抗がん剤止めてもホルモン治療で無理やり老化させているせいか、前髪と頭頂部の毛はあんまり戻って来ない。頭下半分の部分は大丈夫。私は元々ちょっと癖毛。で、おそらく今度の抗がん剤で、また頭頂部が薄くなると、限りなくフランシスコ・ザビエルに近い感じになるのではないかと二人で結論。すなわち、「ザビエル・ハゲ」=イエズス会宣教師フィーリング(ただし、前髪なし)

ですので、伸びていた髪をちょっとザビエルっぽく短くカット。
実家にハワイ土産置いて、家に帰ってからU先生とPたんに、治療が決まりました&色々ありがとうございましたとメール。U先生から「頑張ってください」とのお返事。L先生もメールで質問すれば、すぐ答えてくれる。いつも安心して治療に臨めるのは、こういうフォローがとても手厚いからだろう。

抗がん剤が効くかどうか、そんなの誰にも判らない。やってみなければ判らない副作用もある。生存率、奏功率、関係ない。患者にとっては、生きるか死ぬか、効くか効かないか、いつでも50%の賭け。ルーレットの赤か黒か。それだけ。でも、賭けすらできなければ、何も始まらない。

治療方法や今後に悩むのは先生方にお任せして、患者である自分は、提供される治療をしっかりクリアして賭けに参加できるよう、体力&気力を万全に整えていく。初発でもそうだったし、再発しても同じ。素人が悩んでも限度がある。ある意味、合理的分業。


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by ombres | 2010-09-07 19:53 | 再発後治療

「自分人体実験」禁止

時差ぼけも直り、朝7時起床。テラスの鉢植えに水をあげて草むしり。ミューズリーにナッツ加えて、豆乳と青汁でバナナと。緑茶。…健康的な朝。でも、飛行機で風邪ひいたみたいで喉が痛い。今日から抗がん剤開始予定なのに、ヤバイ。

10:00に出て、11:30病院着。乗り継ぎがとってもいい感じ。診察は13:30なので、久々にkoziさんとランチすることに。久しぶりなのに、全然変わりない。病院内の食堂は余りにイケてなかったので、ちょっと離れたベーカリー併設コーヒーショップへ。トロピカルな風を感じてもらうため、ハワイ土産なホノルル・クッキー・カンパニーとトロピカルゼリーを無理やり押し付け。

13:45くらいに診察室に呼ばれる。
CTとマンモ画像を眺める。マンモ異常なし。乳腺がまだ結構頑張っている。CT画像では、胸の中央に怪しい巨大な丸い塊を発見した!

「先生、これも怪しくないですか?真っ黒で」
「これは、息する穴ですヨ」

…あ、そうでしたか。
さらに観察を続けると、肺に怪しいところを見つけた。

「先生、これがガンなんですね?」
「これないと死にますヨ、動脈です」

…あ、そうでしたか。

「ガンは、この辺とこの辺ですヨ」

胸膜にがっちり2箇所&肺に砂を播いたように散らばる点がガンらしい。万遍なく広がっている。でも、他の白い点と区別が難しい。でも、こんなにたくさんあったら、手術とか放射線とか、ピンポイントでは無理だわよねえ。

「左の胸膜も、ぶよぶよして怪しいですヨ。前からですかね?」

マジで?
でも、ガンの数が多ければ多いほど、抗がん剤の効果ってありそう。巨大な塊1個より、小さい塊多数の方により効きそうなイメージ。なぜなら、肉をマリネにする時も、小さい方が漬け汁の味が染み込み易いし。

とりあえず、2週間薬。1週間お休み。というスケジュール。ゼローダは1200mg(4錠)X2、エンドキサン50mg(1錠)X2。

キャビネットを整理して、謎の薬がやたらにあるのを発見した。ゼローダは、なぜか100錠くらい溜め込んでいたので、今回はエンドキサンだけ処方してもらう。

「勝手に量を増やして飲んだりしないでくださいヨ、絶対に」

と、釘を刺される。
ゼローダ、やたら余っていたし、どれくらいまで増やしても平気か?と一回2400mg(8錠)X2まで飲んでみたら、数日で、即、手に色素沈着が出たという話をしていたから。自分では副作用の確認ができ、満足感に浸っていたのだが、先生から「自分人体実験」の禁止を先に言い渡され、ちょっとつまらない感が漂う。

「エンドキサンとゼローダで、注意することは…」

今まで冗談なんだか真面目なんだか判らない感じだった先生が、急に真面目な顔で言う。

まあ、白血球が下がって人ごみ禁止とか?まあ、この私は点滴のエンドキサンを、既に経験済みなんですからねぇ、と余裕で構えていると…

腐った物を食べたりしないこと

…はあ?

「体の抵抗力が弱りますので、普段はならない変な病気になっちゃったりする訳ですヨ」

訝しげな顔の私に先生が説明してくれる。
いや、それは判りますけど、「腐った物を食べたりしないこと」って…。
先生の中にある私のイメージって?よっぽど食い意地はってる?

「胃が弱いですかね?」
「荒れますか?」
「荒れますヨ」
「ガスターも持っているので、一緒に飲むんでOkでしょうか?」
「まあ、それでいいですヨ」

ガスターもなぜか120錠くらい溜め込んであるので、これで在庫クリアランス。

「そういえば、風邪ひいたみたいで、喉痛いんですけど、治ってから始めた方がいいでしょうか?」
「いや、平気でしょう。熱が出たら、止めてください」
「以前、抗がん剤の時、危なそうになったら飲む抗生物質いただいていたんですけど、今回は要りませんか?」
「いや、平気でしょう」

何~だ。アバウトでいいのか。
じゃあ、今日からじゃなくて、明日、朝、喉が痛くないのを確認してから始めようと決意。明後日からでもいいかも。一日や二日で、死にそうに巨大化することもないだろうし。


その後、I先生を出待ちして侵入、まったりと世間話。娘さんの写真を見せてもらう。3歳半で可愛いさかり。私が手術で入院していた頃は、PたんもI先生も独身だった。今は二人とも子持ちのママ。不思議な感じ。まあ、6年も経ったんだもんねえと、しみじみする。

その後、看護士さんが抗がん剤経験者を対象に主催してくれたセミナーへ。2:00からなので、当然、遅刻する。

外部から専門家を呼んで行うセミナー。参加費無料。K病院は看護士さんがとても熱心で、このような活動が盛ん。副作用の悩み相談とか、リンパ浮腫の対策とか、色々なセミナーをやっている。今回は、化粧品会社のアドバイザーさん達を招いて、「抗がん剤で荒れてしまった手と爪のお手入れセミナー」

爪の仕組み。お手入れの仕方。ハンドマッサージの仕方などを習う。

抗がん剤治療をすると、手や爪が荒れる。皮が剥けたり、爪が取れたり。患者さんによって出かたが違うけど、普通の人とも悩みが違う。以前は、よくネイルサロンでネイルをしていたが、手術側の手のキューティクルを深く切られたり押し戻されたりするのが怖くて、最近では殆どやらなくなった。爪も弱くなってしまったし、すべてのネイルアーティストに、乳がん患者リンパのリスクの理解があるとも思えない。だから、自分でお手入れできるよう、患者フォーカスなこんな講座は貴重だ。

そこで久しぶりにみるふぃーゆさんと再会。相変わらず素敵なマダム。病院前のケーキ屋さんでお茶。手作り化粧水と石鹸をいただき大興奮。みるふぃーゆさんにも、「トロピカルな風セット」を押し付け。

後ほど、診察&マンモ終了のkoziさんも参加。実はkoziさんは、みるふぃーゆさんが、以前ブログじゃなくてサイトをやっていらした頃、本当に初期の頃からの読者なのであった。そこで、みるふぃーゆさんの現在進行形プロジェクトの話を伺ってわくわくする。koziさんは、某有名ファッション雑誌の元エディターさんなので、「みるふぃーゆプロジェクト」に大協力できそう。運命的な出会い。

手術、抗がん剤や放射線、ホルモン治療は経験した人でないと判らない事がたくさんある。市販のガン情報の本はお医者さんが書いたり、暗くなっちゃうようなデータの羅列だったりで、イケてない。企業がバックアップしている乳がん活動は、企業イメージをアップするための広報的活動だったりして、必ずしも患者的立場な物でもない。新しい患者さんが少しでも楽しく治療ができるよう、1人で悩んで悲しい思いをしないよう、経験者から色々な情報提供やお手伝いができたらいいなあと常々考えていた。koziさんもみるふぃーゆさんも、それぞれが得意な分野でそんな活動を広げようとしていた。二人とも頑張っている。自分も頑張ろうという気持ちにさせられた。でも、自分の得意分野は殺伐としているだけで、乳がん患者の役に立つどころか、逆に気分を暗くしてしまうリスクすらあるので、ちょっとダメかと思った。マニアックな人ならいいかもだけど。


帰り、ハンドケアセミナーで一緒になった年配の女性が、バス停の時刻表の字が見えないみたいだったので、大声で読んであげて、バス内で世間話。年一の定期健診のレントゲンで、肺がんが見つかったという。

「でもね、定期健診のレントゲンで見つかるような大きさだと、もう初期じゃなくて、手遅れなんですって」

えええ?そうなの?
だとすると、定期健診のレントゲンの存在価値皆無。

「肺がんだけはねえ、知り合いの方が何人も肺がんで亡くなっていて、もう苦しんで苦しんで、悲惨だったから、肺がんだけはイヤだと思っていたのよねえ」

…何とタイムリーな。そうですか。

あなたはどこのガンなの?と聞かれたので、乳がんの肺への転移だと言うと、「まー、あなたも油断しちゃったんでしょ。ガンはね、もう一度なったら、ずっと死ぬまでガンなのよねえ」と、話が弾む。

「主人の妹も乳がんでねえ、5年再発しなくて大丈夫だからって油断して、仕事しすぎて、もう全身に転移しちゃってねえ、苦しんで苦しんで、結局40代でねえ、助からなかったのよ」

…何とタイムリーな。そうですか。
でも、この方のご主人の妹さんが40代って?

「それは、いつ頃のお話なんでしょうか?」
「もう40年近く前ねえ…(遠い目)」

まあ、たぶん、今とは治療法も全然違ってますね…。

その方が降車された後、遠い目で外の景色を見つめていると、メールが。
な、何と昨日アップした、10年後に再発した先輩ガン患者さんからだった。ダメモトで、昔いただいた携帯メアドに送ってみたメールへのお返事。

とってもお元気。肺に転移して6年半。
免疫療法&抗がん剤が効かなくて、一時はガンが4,5センチ以上の大きさになっちゃって、咳には血痰が混じって、どうなる事かと思ったのだけど、別の治療を経て、今はガンの活動もそのまま停滞しているので、お仕事も元気に活躍中。私の事もよく覚えてくださっていて、遠いから何もできないけど、応援しているからとのメッセージ。

上手にガンと共存されている転移先輩患者さんたちの活躍は、それだけで嬉しい。半年に一度、K病院に通われているとのことで、次回の通院時に無理やりお会いしようと決意。


エンドキサン2週間分: 780円 
(副作用:血尿、排尿障害、悪心、嘔吐、胃痛、腹痛、下痢、便秘、口内炎、食欲不振、脱毛)

診察代:410円


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by ombres | 2010-09-06 23:12 | 再発後治療
昨日の夜、Pたんと久しぶりに電話で話した。

「Pたん」とか馴れ馴れしく呼んでいるけど、実は最初の治療の時に主治医のU先生を補佐してくれていた女医さん。手術も、U先生は大先生なので肝心な所だけで、あとはPたんがチクチク縫ってくれた。巨大腫瘍だったのに上手に温存してくれたから、見た目はイビツで脇は抉れているけれどもサポート用品は要らなかった。リンパもレベル3まで、背中の方までごっそり取ったのに、この6年、全く浮腫もなかった。脇が引き攣れる事や僅かな痛みはあったけど、日常生活には全然支障がなかった。しかも、局所再発もしなかった。きっちりガンを取りきってくれた。本当に手術が上手だったんだなあと思う。

その後、個人的なお友達になって、タカノのスパに行ったり、酔っ払って六本木ハイアットに泊まったり、タイのペニンシュラでまったりしたり、よく遊んだものだった(遠い目…)。私はU先生を追っかけて関西に行き、Pたんも母校の大学病院がメインになって、さらに結婚&出産して、お互い忙しく連絡を取り合う事もなかったけど、今回のことでは、転院の時にも親友Tとあちこちコンタクトしてくれていた。

で、Pたんに、今までの治療と今後の治療について、クリアにしたい部分を色々質問してみた。

Q.どうしてゼローダ使ったの?

A.術前抗がん剤でCR(ガン細胞完全消滅)した人はいいが、そうでなかった人はどこかに微小転移が残っていると考え、術後の抗がん剤を使用すべきではないかと考えていた。当時K病院では「CEF」が標準だったが、初回「AC」で転院してきてそのまま「AC」を続けていたので、術後にF(ゼローダ)を追加した。

→ゼローダの再発予防使用にはエビデンスがない。「再発予防」としてではなく、進行ガンでさらに術前でCRでなかった場合には、病理的に確認できる大きさにはなっていない「転移」が、すでにどこかにある=「転移患者」という解釈。

Q.今後も臨床データはない?

A.ゼローダを長く使える患者さんというのが非常に限られていて(副作用や症状等から)、今後も長期使用や予防使用の臨床データが取れるかは不明。

Q.ゼローダを長期使用していて、そこにエンドキサンをプラスして、効果はあるのか?耐性がついているのでは?

A.自分の患者さんでも、結構長期ゼローダを使っていて、その後ゼローダにエンドキサンをプラスして効果が出たケースが結構ある。相乗作用がある。点滴の抗がん剤と比較すると副作用がマイルドなので、試してみる価値はある。だめだったらナベルビンとかタキソールとか、まだ色々ある。

Q.エンドキサンで閉経は狙えるか?まだ、乳腺や卵巣は結構活発で、婦人科では卵巣見て、「リュープリン止めましたか?」と毎回聞かれる。今年8月の婦人科検診でも聞かれたので、まだでは?

A.閉経するかもしれないが、個人差がある。乳腺や卵巣がまだ活発なようだったら、閉経してない可能性が高い。副作用がなかったら、リュープリンを続けた方がいい。

Q. タモは止める?今までの治療の効果は?

A. タモはしばらく止めてもいいかも。今までの治療を「効果があったから、抑えられた」と解釈するか、「効果がなくなって、抑えられなくなった」と解釈するかの違い。自分もU先生も、初発のあの進行状態で転移が6年も大きくならなかったのは、今までの治療に一定の効果があったと判断する。

そして、一番、確認したかったこと。

「今回もやっぱり数週間でハゲる?あらかじめ、坊主にしとこうかなあ」
「え、そんなハゲませんよ。早まっちゃダメですう~!」
「でも、U先生はハゲるって」
「今を10とすると、7とか6くらいになるだけ。季節の変わり目の脱毛もあるかもですけど~」

7か6って、もう現状が全盛期の7か6状態にしか復活していなくて十分薄毛なのに、さらにそこから7か6?

それって…。
それって……「うすらハゲ」ってこと?

すっきりハゲればヅラ対応もできるのに、中途半端に残っていたら難しいんじゃない?見た目も相当ショボくなるし。いっそスキンヘッドの方が潔くない?…と微妙な気持ちに。

Pたんは、U先生と電話で私の事を色々話してくれたらしい。
U先生は「働きすぎ。海外出張がマズい」とか言っていたとのこと。まあ、やっぱり時差もあって調子狂うし、宇宙線被爆とか?抗がん剤中も、別に仕事に制限はないけど、飛行機乗る海外出張だけはNGだって言ってたしなあ。

「だけどさ、転職を勧めてくれたのはU先生なんだよ?仕事辞めた方がいいですとか最近は言ってたけど、仕事がなかったら、ねえ?」
「生計が維持できませんよねえ」
「しかも、抗がん剤の時にだって放射線の時にだって、ずっとずっと仕事し続けてたのに、だよ?」
「ですよねー」

まあ、油断しちゃったのは確か。仕事は本当に忙しかったんだけど、6年経ったから、もう逃げ切れたかと思って健康管理が適当になってた。疲れていたけど気合で何とかなると思った。今までもそうしてきたし。でも、それは間違いだった。最初の時は良かったかもだけど、6年分、自分は老化していた。だから今回は休む。

手術で入院していた時に、10年目に肺転移しちゃったという患者さんがいて、

「油断しちゃったのよねえ。仕事やりすぎちゃった。あなたは気をつけて。10年経っても出てくるから」

とアドバイスされていた。彼女は北海道で大きな歯科を経営している歯医者さんだった。5年後無治療で経過観察していたのだが、10年目に転移してK病院に来ていた。「スタッフをたくさん育てて、病気の事を忘れて、色々油が乗ってきて、結構無理しちゃったのよね」と笑っていた。連絡取り合っていないので、その後は不明なのだけど、先輩患者さんの言葉は、ちゃんと聞いとくべきだったなあと思った。

乳がんはしつこい。10年経っても起き出す。
でも、普通のガンとは違って、単なる「乳がん」だけでは死なないから、最初は別に慌てたり悲観したりする必要もない。転移&再発を経て、やっと普通のガンと同じようなコースに乗る。それでも結構ゆっくりさんが多いので、色々考えたりやったりする時間はある。

まあ、予想外に早かったら、それは運が悪かったということで。
明日、CTとマンモの結果を見てから、今後の治療方法が決まる。思いがけず変なことになっていたら、マイルドなゼローダ&エンドキサンどころじゃない。でも、まあ、ナニゴトも、サダメです。


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by ombres | 2010-09-05 22:13 | 再発後治療

出戻り患者

古巣の病院へ。
相変わらず遠い感が漂う。でも、関西よりは近い。確かに。

相変わらずショボい感も漂う。院内スタバができてたりして?とか、夢のまた夢。妄想の域。全然変わってなかった。諸行無常の響きなし。改装中で、さらに「工事現場フィーリング」がトッピングされていた。

今回、予約など手配してくれたI先生の所にもぐりこんで、「出戻りで~す。またよろしくお願いします」とご挨拶。相変わらず忙しそう。そして、相変わらず、忙しさの余りに食事する時間がなく、お腹をすかしていた。気の毒で泣けた。

親友Tが入れてくれた神経科のB先生の所にもご挨拶。今は元気だけど、今後、病状の悪化に伴い精神状態にも変化があるかもしれない。今のうちから定期的に診ていただくというリスクヘッジ(?)。そして、大本命L先生と久しぶりにお会いする。

「お久しぶりですね~。最後にお会いしたのは新宿以来ですから、5年ですかね」

…え、新宿?あー、そうでした。お食事会でしたっけ?先生、場所まですごい記憶力。

「先生、全然お変わりないですね」
「お互い歳とってますからね、そう見えるだけなんですヨ」

え?
L先生、相変わらず、面白いです。
現状について、今後の治療について、色々お話。今回の転移は、最初の時から、すでに微小転移があったと判断して間違いないとのこと。

「でも、6年寝てたってことは、大人しいガンと思ってOKですよね?」
「いやー、目が覚めたら、すでに性格が変わっていることもありますからねえ~、案外、早いヤツかもしれません。判りませんヨ~」
「…」

先生、あの、ちょっと慰めとか気休めとか、ないんでしょうかネ?

L先生のお話。

・リュープリン&ノルバは止める。今の状態のままでは、本当に閉経しているのかどうか判らない。閉経していたら、フェマーラだし、閉経していなかったら、ノルバの次は「ヒスロン」という選択になるが、「ヒスロン」は使い方が難しい。

→私「ヒスロンだけは嫌なんです」(副作用:超デブ化&鬱)

・エンドキサンを入れると、たぶんまた生理は止まる。運が良ければそのまま閉経→フェマーラもあり。

・リュープリン(閉経前患者用)&フェマーラ(閉経後患者用)という力技もあるが、投与対象が矛盾している。東京都はそういうのに厳しいので、保険適応ムリかも。

・ゼローダ&リュープリン&ノルバ、とにかく長くやってますよネ。(耐性がついてる可能性もあり?)

・ゼローダ&エンドキサンなら、仕事休まなくて大丈夫かもですヨ。

→私「いいんです、休みたいんです~(泣)」

・点滴の抗がん剤という選択もあり。(ウィークリータキソ?)

・エンドキサンもねー、あんまり入れると今度は白血病のリスクがあるんですヨ。

ちょっと。何か、どの治療もイマイチ感?
まー、やってみないと判りませんね。とりあえず、ハワイから帰ってきてから考えましょう。で、終わり。9月第一週に予約。

ゼローダを25日までは3000mg飲んでいるので継続。2週間続けて、1週間オフと決めて、ハワイにオフを合わせてみた。9月1日からまた開始になるが、海外なので飲まない。+4日休薬で体を休め、6日から新しい治療開始。まーその間に悪化しちゃったら、しちゃったってことで、仕方ないです。サダメ。

今までも風邪ひいたら量を少なくしたり、海外出張中は白血球下がると危ないから飲まなかったり、調子良かったら量をどーんと増やしてみたり、自分勝手に調節してきた。それが良くなかったのかもしれないし、それが良かったので6年も続けられたのかもしれない。わからない。

医学も科学なハズなんだけど、ちょっと違うように思える。完璧にこれですという決定打がない雰囲気。もちろんレジメンはあるし、研究もされているんだけど、臨床になると微妙な「匙加減」だったり、「先生の勘」だったり。謎。

しばらく取っていないマンモをその場で予約。当日、撮影。血液検査も。

「マンモの結果、すぐ知りたいですか?」
「何か判っても特に何もしないなら、次にお会いするときでいいです」
「じゃ、9月で」

そして、明日、胸部CTを撮ることに。外部で取ってきたPET CTはイマイチだそう。で、まあ今後、効果測定をするためには、基準となるデータと比較対象と、同じ機材で同じ条件で撮影した方が精度が高くなるだろう。被爆量が…という説もあるかもしれないが、もー仕方ない。明日は午前中出社して、午後から抜けるか。で、あとは家に帰って仕事だなー。何か色々やらなきゃいけない事があった記憶が…。あー、でも、重いパソコン持って昼間都内をウロウロするの疲れるだろーな。家→会社→病院→家と、どれも1時間以上かかるし。今日も疲れたしさー。明日も暑いだろーし。

自分の場合、本当に疲れているのか、サボりたい気持ちから疲れフィーリングになるのか、よく判らない所がある。死ぬほど疲れてると思っても、会社に出てみたら案外平気だったり、その逆もあるし。でも、これからは自分に正直に生きて行こう。まだ有休あったはず。


ところで、友人Pの従妹のご主人の友人の奥さん:Zさんが、乳ガンになってアドバイスが欲しいと言われたのは、もう3年前。

最初にかかった先生がもー頼りなく、ご夫婦で気の毒なほど混乱されていた。メールをやり取りし、とにかく自分が信頼できる病院を探した方がいいです。遠くてもボロくても、ちゃんと説明してくれて、治療してくれる病院と先生がいいです。と自分の経験を説明すると、彼女は古巣病院がいいですーと、転院してきた。最初は動揺されていたけど、元々しっかりして前向きな方なので、そのうち「もう1人で大丈夫状態」になり、私も関西に追っかけ転院し古巣を離れていたので、メールのやり取りも疎遠になってきたのだが、とても気になっていた。便りがないのは良い知らせ、と思いつつ、久しぶりに連絡すると、丁度、今日が3ヶ月に1度の診察日だった。ので、病院で初めてお会いした。

彼女は、全摘&同時再建という満足いく治療が受けられ、毎日ストレスのない生活を心がけ、全く問題なく3年目を迎えられるとのこと。良かった、良かった。丸ビルでお茶。私はランチ食べてなかったので、空腹の余りサンドイッチ食べる。話が弾んで夕方に。次の11月の彼女の検診日に、お互い元気でお会いしましょうと誓ってお別れ。


診察&マンモ: 8,590円
神経科:1,700円


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by ombres | 2010-08-23 23:00 | 再発後治療