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困った病気になっちゃったひとりぼっちな人のために


by ombres
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ファインディング・ケモ(5)

抗がん剤後の最初の一週間は、アローゼン一包では足りないかも。
自分の場合は、一週目、ニ包。二週目、一包。三週目、不要。という感じかもしれない。

ガン保険は実は、それほど儲かってないんじゃないかと思う今日この頃。



患者仲間にインタビューすると、ガン家族がいる人は自分もリスクが高いと思い、大抵ガン保険に入っている。知り合いの保険は、ガンと診断されるだけで数百万。しかも、通常の入院保険は「一回につき60 日で最大730日」などセコい上限があるのに、ガン保険は、大抵の場合、入院日数無制限で縛りなしだ。しかも、一日3万円とか、通院も1万円とか、とにかく破格の金額だったりする。保険の王者と形容して差し支えない。病気になってお金を得た…などと自嘲的に表現している患者さんもいるが、もらえるのはラッキーなのだと感謝すべきだ。病気になったって何ももらえない人の方が、世間には遥かに多い。

それに引き換え、ガン家族がいない人は、大抵ガン保険などには入ってはいない。当然、支払いもされない。

そうしてガン保険に入っている人々を調べると、ガン家族の人口が非常に高いように思える。ガン家族でなくてもガンになる事もあるが、遺伝的な場合もある。そして、それらのガンになり易い遺伝子な人々は、ガン遺伝子でない人々より発病の可能性が高いのであるから、彼らに保険料が支払われる可能性も高い。

確か、アメリカではガン患者が多くて、もうシャレにならなくて、保険会社が家族のガン既往症やら遺伝子やらを調べようという動きもあった。リスクの高い人は加入させない。もしくは、掛け金を高くする。…との事だったか、その後、どうなったんだろう? まあ、保険会社も利益追求集団なのだから、当然の事なのだが、利用者にとっては困るだろう。保険なんて、リスクを認識しているからこそ入るものなのに。

同じく、アメリカで、自分がガン遺伝子と判ったら、結婚し子育てを終えてから、ガンもないのに予防措置として乳を切除する手術がブームだと聞いた事があった。「切ってしまえば、ここにもうガンはできない訳ですから、心配して過ごす必要もなくなりました」と、ガン遺伝子の女性(母親、姉妹、すべて乳がん)がサバサバと発言していたのをテレビで見た記憶がある。ガンになりそうな器官を先に切除するのは、「究極の予防」なのだそうだ。おそらく本人も悩んだ挙句の決断だったと思うし、何をしようと個人の自由だ。そして、切ってしまえば保険が安くなるとか何とか言っていたような。

まあ、日本と違って「国民保険」がないので、保険の経済的負担は切実なのかもしれない。いや、国民保険があっても切実ですけど。
by ombres | 2004-02-28 00:00 | ファインディング・ケモ